VIVID BRASS TOKYO
since 1995

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2016-01-25

第13回定期公演

The 13th Regular Concert

2009年5月10日(日)
府中の森芸術劇場
どりーむホールLinkIcon

開場 13:30 開演 14:00

客演指揮:フィリップ・スパーク

プログラム
<1部>
The Conqueror(2007)
 コンクェラー

Concerto Grosso(1988)
 コンチェルト・グロッソ
  Solo:小島圭滋、小泉貴久、原進、牛上隆司

Music for Battle Creek(2007)
 バトルクリークのための音楽

<2部>
Orient Express(1986)
 オリエント急行

Harlequin(2006)
 ハーレクィン
  Solo:荒木玉緒

Fiesta de la Vida(2006)
 フィェスタ・デ・ラ・ヴィダ

Music for a Festival(1985)
 祝典のための音楽

もはや定番となったVBTとスパーク氏との共演。
毎回新しい発見をする共演で今回は何を発見するのだろうか?
ご期待ください!!



この演奏会は生収録され
NHK-FM「吹奏楽のひびき」
毎週日曜夜9時30分~10時
で6月14日(日)と21日(日)に放送されました。

多くの皆様から、反響いただきました。
ありがとうございました。

6月14日第1回放送
スパーク氏の定番と最近の力作の組み合わせと
1、オリエント急行(演奏時間7分45秒)
2、バトルクリークのための音楽(16分5秒)

6月21日第2回放送
オープニング、代表の名人芸、作曲者の思い出の曲を並べて
1、コンクェラー(3分5秒)
2、ハーレクィン(8分50秒)
3、祝典のための音楽(12分25秒)

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第13回定期公演

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フィリップ・スパーク

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この曲(コンチェルト・グロッソ)だけスパーク氏は指揮台に乗りましたが。理由は単純、ソリストの陰になっていしまい後列から指揮が見えなくなるからです。スパーク氏と団員全員で話し合った結果です。

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フィリップ・スパーク氏のコメントがVBTに届きました。

It has been a thrilling experience for me to return to Tokyo and work with Vivid Brass Tokyo.

Our close relationship over the last few years has, I believe, led to an extremely fruitful musical understanding which makes it a joy for me to conduct this talented group. In addition to their considerable individual talents as players, they also have a real grasp of the special requirements that playing in a brass band demands and have made the musical jump from ‘brass ensemble’ to ‘brass band’ with conviction.

It is also, of course, a privilege as a composer to have my pieces played so well and at such a high level. The players have met every demand asked of them in today’s varied programme.

The last few days have been a joyful experience and I’m sure this sense of joy will be apparent to today’s audience.

Enjoy!

Philip Sparke

 ここ東京で再び、ヴィヴィッド・ブラス・トーキョウと演奏をともにできることは私にとって大変光栄なことです。

 これまで数年間に渡って私達の充実した関係は、互いの音楽的理解を深め、この才能あるグループを指揮する喜びへとつながっています。個々のプレーヤーとしての素晴らしい才能に加え、彼らは金管バンドに求められる大切な条件を熟知しており、「金管アンサンブル」から真の意味での「金管バンド」へ変化しています。

 この演奏会を通じ、自身の作品を高いレベルで演奏してもらえるのは作曲家として名誉なことです。プレーヤーは今回のさまざまなプログラムを私の願う通りに演奏してくれます。数日間であじわったこの私の喜びはきっと今日お聴きになってくださる皆さんにも伝わることでしょう。

2009.5.10

エンジョイ!

フィリップ・スパーク 
日本語訳:新倉範子


I had just the BEST time working with VBT in May this year. The band gets better and better every year and the players understand the brass band concept very well.

We talks a lot about sound. I compared the VBT sound to the British sound and made the point that most brass band players in the UK don't play in orchestras or wind bands, only in brass bands. So the cornet players don't play trumpet much (if at all) and therefore can develop a really specialized cornet sound. In my opinion, it is not possible for one player to play cornet AND trumpet successfully. They really are two different instruments - as different as clarinet and oboe, for example! So while trumpet player will be able to get a nice sound from a cornet, it will still have a central focus to the sound which the British cornet sound doesn't have - their sound is much warmer and wider. The very same thing applies to the tubas - the orchestral tuba has a focused centre to the sound, and the British brass band bass sound is usually less focused but broader and warmer. It is this warmth that gives the British brass band its special sound.

So I think its not possible for orchestral players to come together and recreate this sound. But that is not negative. What I like about the VBT sound is that it combines the best of both worlds. It has warmth and breadth when playing quietly but also a clear focus. It is a very special sound and one I enjoy very much.

Philip

 私は、今年(2009年)の5月、VBTと仕事をして、まさに最高の時間を過ごしました。バンドは、毎年どんどん良くなっており、そしてプレイヤーは、ブラスバンドの概念を非常に良く理解しています。

 私達は、サウンドについて多くを話し合います。私は、VBTのサウンドとイギリスのバンドのサウンドを比較して、イギリスのほとんどのブラスバンド・プレイヤーが、オーケストラや吹奏楽で演奏したことが無く、ブラスバンドでのみ演奏していることを指摘しました。そのため、コルネットプレイヤーは、トランペットをあまり(あるいは全く)吹くことが無く、その結果、真にスペシャルなコルネット・サウンドを作り出すことが出来るのです。私の考えでは、一人のプレイヤーが、コルネットとトランペットを首尾良く吹くことは、不可能だと思っています。それらは、全く違う二つの楽器なのです-(例えば、クラリネットとオーボエの違いぐらい!)それでも、トランペットプレイヤーがコルネットで良い音を得ようとすると、イギリスのコルネット・サウンド(その音は、もっと暖かく幅広い)には無い、音のセンターに焦点を絞ったものになっています。同じ事が、チューバにも言えます--オーケストラのチューバも、音の中心に焦点を絞ったものになっていて、イギリスのブラスバンドのバスのサウンドは、普通それほど音
を絞らず、もっと暖かく幅広いものになっています。この暖かさが、イギリスのブラスバンドに特別なサウンドを与えています。

 なので、私は、オーケストラ・プレイヤーが集まって、この音を造り直すことは、無理だと思います。しかし、それは、否定的な意味ではありません。私がVBTのサウンドの何が好きかといえば、両方の世界の、最良のコンビネーションにあります。静かに演奏する時、暖かく幅広いサウンドでありながら、焦点のクリアな音になっているのです。それは、非常に特別なサウンドであり、私が大変楽しんでいる一つでもあります。

フィリップ

コンサートの聴き所

Hearing place of concert

 フィリップ・スパーク氏との4度目の共演となる今回の定期公演は、全曲スパーク氏の作品で構成しました。

 ブラスバンドファンのみならず、吹奏楽ファンにとってもお馴染みの「オリエント急行」「祝典のための音楽」はブラスバンドが原曲なのです。吹奏楽版を聴き慣れた方にとっては、新しい発見が必ずあると思います。実はスパーク氏とヴィヴィッドの「オリエント急行」は2度目の演奏となります。初回は第6回公演のアンコールで演奏しました。そのリハーサルの時、彼は感動しながら「この曲は何百回も聴き指揮もしてきたが、本当に出したかった音を初めて聴く事ができた」と熱く語っていたのが印象的でした。

 スパーク氏のごく最近の作品の中では、古典的なイギリス風のマーチ「The Conqueror」、ラテンの音楽をモチーフに、シンフォニックに作曲された「Fiesta de la Vida」、ユーフォニアムの大ヒット曲「Harlequin」、それと「Music for Battle Creek」をプログラミングしました。

 「Music for Battle Creek」は2007年のナショナル・チャンピオン・シップの課題曲に選ばれた曲で、テクニック、体力、音楽全てにおいて極限を要求されます。現地で聴いたヴィヴィッドのメンバーの一人は「凄い曲だ!名だたるバンドも苦労していました。でも素晴らしい!!」と話していました。VIVID BRASS TOKYOの鮮やかな音楽をお聴きのがしなく!!

 コルネット2本、テナーホーン、ユーフォニアムをフィーチャーした「Concerto Grosso」も聴きどころです。彼らが織りなすアンサンブルをお楽しみください。

 ヴィヴィッドの代表、荒木玉緒がソロを吹く「Harlequin」も忘れてはなりません。スパーク氏は彼に「彼はユーフォニアムのための素晴らしい大使であり、彼の演奏はいつもひたむきで、才能あふれ耳に心地よいものです」と言っています。

 スパーク氏との過去3回の共演で感じた事は、彼が自分の作品に対して、非常に厳格なテンポ感を持っているという事です。そこで、そのテンポで演奏をすると、その曲が持つフレーズ感、リズム感などが一番良い状態で再現されるのです。それは作曲家の一番意図する事だと思います。自作自演のコンサートの面白さを感じ取っていただけると幸いです。

 バストロンボーン奏者 沼田 司

コンサート前日レポート

作曲家:八木澤教司

yagisawa.jpgスパーク氏と八木澤氏 熱き前日のリハーサル!肌で感じるヴィヴィッドのサウンド!

 中学・高校生時代、私は金管バンドの作品が大好きでいつも聴いていました。これまで多くの吹奏楽曲を書く機会に恵まれましたが、なかなか金管バンドとはご縁が持てませんでした。しかしながらご縁あって初の金管バンド作品を書く機会に恵まれたので、今回は本物のサウンドを聴き勉強しようと、荒木玉緒氏をはじめ普段お世話になっている方々が多くの所属する、ヴィヴィッド・ブラス・トーキョウのリハーサルを見学させて頂きました。

 私が伺ったのは第13回定期演奏会前日。メンバーの皆さんは“今回は大作が多くて大変なんだ…”と言いながらも、本当に楽しそうな表情でウォーミングアップ。フィリップ・スパーク氏とその作品を本当に愛していることが伝わってくるようです。日本を代表するプロの金管バンドのリハーサルなので、緊張感のあるピリピリした雰囲気を覚悟していた私にとって、この温かい雰囲気に驚きと共にファンとしての嬉しさも感じました。

 スパーク氏が会場入りされ、練習が開始されると、集中力の高い引き締まった音楽が奏でられていきます。サウンドがダイレクトに肌に伝わってくる!今まで何度も定期演奏会を聴かせて頂きましたが、こんな間近で聴けて幸せだ!音が色彩的に流れていく!本当に金管楽器と打楽器だけなの!?と、素人っぽいコメントですが、本当に興奮と感動の連続でした。スパーク氏の要望に誠意を持って応えるメンバー、時にはメンバーより逆提案をし、より良い音楽創りを目指す雰囲気にも感銘を受けました。恐らくスパーク氏とメンバーの間には良い人間関係ができているのでしょう。

 私も作曲家なので、自分の曲を好きで演奏しているか、していないか、聴けばすぐに判ります。今回はスパーク氏の作品のみを集めた演奏会なので、尚更そういった関係も大切なはずです。ヴィヴィッドの、メンバーの真摯な姿勢と温かい雰囲気は異国の地を訪れたスパーク氏にとっても嬉しかったのではないでしょうか。初めてリハーサルに訪れた第3者の私が感じるのですから間違いありません。

 前日のリハーサルに伺って、演奏会だけでは判らないヴィヴィッドの新たな魅力を肌で感じることができました。多くのファンに愛されるヴィヴィッドの魅力の秘密が判った気がします。今後も日本の金管バンドの発展のために、そして多くのファンのためにも更なる飛躍を心よりお祈りしています。

作曲家:八木澤教司

公式ホームページLinkIcon

コンサートレポート

Concert report

VBT定期公演を聴いて

ビンゴウィンズ 角 慎也

 今日は待ちに待ったVIVID BRASS TOKYO(以下VBT)の定期公演。この日の為に広島県の尾道から来たのであるが、私がはるばる東京までくるのには大きな出会いがあったからである。

 遡ること13年前。私が大学で東京に出て来たときに出会ったのが、VBT代表の荒木玉緒氏である。右も左も分からない私に、ユーフォニアムの魅力とちょうどその時に結成されたVBTに巡り会わせてくれたことが、私をブラスバンドの世界にはまらせることになった。

 第一回の演奏会からVBTの快進撃とチャレンジをみてきたが、今回の演奏会もすごい!の一言であった。今回はフィリップ・スパークを招いてのオールスパーク特集。昔懐かしい曲から新曲まで揃えたプログラミングとなっていた。

 前半はメインに『バトルクリークの為の音楽』を持ってきた三曲。重厚なマーチで聴衆の心を掴んだ後は、VBT4人のプレイヤーをフィーチャーした『コンチェルト・グロッソ』。4人ともVBT結成当時からのメンバーであり、そこから生み出されるアンサンブルは、聴いていて幸福感に浸れるすばらしいものであった。前半の最後は『バトルクリークの為の音楽』。技術的にも体力的にも非常に難しい曲だと聞いていたが、VBTの演奏はそれを感じさせないくらいスケールの大きな作品となって仕上がっていたように思えた。このようなVBTのチャレンジ精神は昔から変わらない伝統となっていると感じる。

 そして興奮冷めやまぬまま後半に突入。最初は『オリエント急行』が軽快に疾走。もはやVBTの十八番と言ってもいい素晴らしい演奏であった。続いては、ユーフォニアム・ソロによる『ハーレクィン』。荒木氏の最初の音を聴いたときに思ったのだが、体中に電気が走るとはこういう時のためにあるに違いない。ホール全体を包み込む前半の哀愁をおびたバラードと、後半からの速さの極限の素晴らしい音楽に、今日一番の拍手がおこっていた。荒木氏とは13年の付き合いになるが、出会った時より現在のほうが上手くなっているというか、現在進行形で日々進化している点がいつも尊敬するところである。

 その次はラテンの開放的な音楽を奏でた後に、本日最後の曲である『祝典のための音楽』を演奏。吹奏楽でもやっているバンドが多いが、やはりオリジナルはブラスバンド。VBTがこの曲の魅力を存分に伝えてくれたのではないかと思う。

 最後に、今日の演奏会で印象に残ったことのひとつに、スパークが最後に言った「ファンタスティック・ブラスバンド」という言葉がある。文字通り、VBTはメンバーも魅力的な方ばかりだし、演奏によって聴衆を魅了させることの出来るバンドだなあと改めて実感した。もっと余韻に浸っていたかったが、尾道に帰る時間になってしまった。来年はVBTのどのようなチャレンジと進化がみられるか楽しみにして、帰路につくことにする。

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